遠くのリモートより

投稿者: | 2021/1/1

今年に入ってから、私みたいな情報労働メインの人間はすべからくテレワークになっております(正直もう誤用扱いしなくていいんじゃないかな原義を考慮しても意味通るし)

春から秋頃までほぼテレワークでしたが、11月頃から会社で仕事させてもらってます。自室に仕事できる環境を構築できなくて全く集中できなかったというのが理由です。自分が好き勝手やるためにある空間だと思っている節があるのでぶっちゃけ仕事は無理です。

会社側がテレワーク移行前提で動いているため、私の仕事用PCはすでに集合ラックに格納されていまして、出社したはいいものの結局は別端末からそこにリモート接続して仕事しています。

ところで、コンピューターにコンソールログインして直接操作する場合

  1. マウスやキーボードのハードウェア入力が電気信号として直接コンピューターに入力
  2. ドライバーにて入力が検知されてOSに通知、アプリケーションが利用できる形になる
  3. 各アプリケーションが入力(メッセージなど)を処理して内部状態に反映させる
  4. 定期的な画面更新により最新の状態がモニターに表示反映される

という流れになるかと思います。これが、リモート接続になるとどうなるでしょう。とりあえずWindowsのリモートデスクトップでイメージしてみますが

  1. マウスやキーボードのハードウェア入力が電気信号として直接コンピューターに入力
  2. ドライバーにて入力が検知されてOSに通知、アプリケーションが利用できる形になる
  3. リモートデスクトップアプリケーションが入力を検知し暗号化した通信用のメッセージに変換、TCP接続の送信キューに追加
  4. デバイスドライバーがTCP送信キューを処理し、LANケーブルを通してパケットを送信
  5. いくつかのルーターを経由してリモート先コンピューターにパケットが到達し、受信キューに追加される
  6. デバイスドライバーが受信キューの内容をチェックし着信データをハードウェア割り込みとして通知
  7. 通知されたTCP受信データをリモートデスクトップサービスが取りだし復号、仮想デバイスの入力情報として反映
  8. ドライバーにて入力が検知されてOSに通知、アプリケーションが利用できる形になる
  9. 各アプリケーションが入力(メッセージなど)を処理して内部状態に反映させる
  10. 定期的な画面更新により最新の状態がリモートデスクトップ仮想モニターに出力される
  11. リモートデスクトップサービスが仮想モニター上のイメージを最適化などしつつ暗号化した通信用メッセージに変換、TCP接続の送信キューに追加
  12. デバイスドライバーがTCP送信キューを処理し、LANケーブルを通してパケットを送信
  13. いくつかのルーターを経由してリモート元コンピュータにパケットが到着し、受信キューに追加される
  14. デバイスドライバーが受信キューの内容をチェックし着信データをハードウェア割り込みとして通知
  15. 通知されたTCP受信データをリモートデスクトップアプリケーションが取りだし復号、アプリケーション画面に反映
  16. 定期的な画面更新により最新の状態がモニターに表示反映される

ステップ量にこれだけの差があるんじゃないかなと。
(※ 書かなくてもいいほど一瞬で終わる処理も敢えて書いています)
(※ イメージなので細かいところは気にしないでください)

実際の所、この二者の速度差は微々たるものかもしれません。しかし、このわずかなディレイが私を少しずつ蝕んででいるのではないだろうか、とちょっと思い始めています。何をするにもほんの少しワンテンポ遅れることはいずれ慣れることでしょうけれど、遅れを「思い通りに行っていない」と認識してしまう方が慣れるよりも先に来てしまったのかもしれない。自分のテンポとリモート業務のテンポが合わないっていうやつ。

本件、最近の仕事に関する不調の原因の一つかもしれないと思っています。まあ不調の心当たりについては他にもテレワークしてる間に今まで自分が使ってたディスプレイが接収されて粗悪なのしか残ってなかったとか同じく出社してくるメンツが騒音公害だったり悪臭公害だったりで身が入らないとかそもそも心の奥に会社に対する不信感があるとかそういったものはありますがそれは置いておいて。

何でもかんでもインターネット越しに行われるこのご時世、いろんなものがWebアプリケーションになっていて通信の時間的コストはずっとつきまとってくるものだと思います。早いとこ慣れないとそれこそ時代に取り残される恐れがあるので、なんとかして意識を変えていきたいですね。

とかなんとか宣っていたら年をまたぎました。明けましておめでとうございます。2021年もがんばりましょう。私もがんばりたい。